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イチローが残したもの

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素晴らしい優勝でした。

「勝つべきチームが勝つ。それは日本だと僕は思う。」

大会前にイチローがこう言ってのけた。そして国際大会では間違いなく実績ナンバーワンのキューバと雌雄を決する決勝となり、これを退けた日本は記念すべき第1回WBC大会の王者になったのだ。すべてはイチローの描いていたベストシナリオ通りだった。いや、米国を破っての世界一を目指した彼のシナリオだったために、その部分だけは達成できなかったか…

この大会の意義に野球を通じての国際交流と、相互に野球の質を高める目的があった。なかでも日本が見せた高い投手力、打撃技術、守備力、組織力、そしてなにより野球への真摯で熱い思いを行動で示すことができたことは国際大会にとって素晴らしいことではなかったか。「先人達が築き上げてきた日本の素晴らしい野球を汚さぬためにも、負けるわけにはいかない。」そういう思いがイチローや上原、福留をはじめとする各選手から伝わってきた。

イチローが残したもの、それは日本野球界にとって大きな財産であろう。次回開催は3年後、彼がベストパフォーマンスを体現できることができるのは今回をおいて他にない。だからこそ自らが率先してチームを引っ張り、若い西岡や川﨑に積極的に手本を示してきた。これは自分を育ててくれた日本野球への恩返しなのだろうが、彼の献身的な言動には本当に頭が下がる。

祭りが終わり、いよいよ日本プロ野球もシーズンに入る。イチローの残した財産を受け継ぎ、WBCを制した質の高い野球にさらに磨きをかけ「打倒日本」に燃える諸国にとっての高い壁でありつづけて欲しい。

おめでとう、そして素晴らしい瞬間をありがとう、王JAPAN。

  by christine-v | 2006-03-21 17:42 | スポーツ

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